ティップランエギングとは?釣り方・仕掛け・タックルの基本を解説
2026年05月30日
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ティップランエギングは、船を流しながらアオリイカを狙う釣りです。 岸からエギを投げるエギングと同じように見えて、実際は「底取り」「エギの重さ」「竿先の変化を見る時間」がかなり違います。
岸のエギング感覚で軽いエギを投げたり、大きくしゃくり続けたりすると、底が取れずに釣りにならないことがあります。 反対に、仕掛けと動かし方を先に押さえておくと、船長の合図から投入、着底、しゃくり、ステイまで迷いにくくなります。
この記事では、ティップランエギングとはどんな釣りか、仕掛け・タックル・エギの重さ・基本の釣り方を、初めて船に乗る人にも分かるように整理します。
まず押さえたいこと
- ティップランは船を流し、エギを縦方向に入れてアオリイカを狙う釣り
- 最初は底取りできる重さのエギを選ぶことが大事
- PE0.6号前後、リーダー2号前後、30g前後のエギが基準になる
- しゃくった後のステイ中に竿先やラインの変化を見る
この記事で分かること
- ティップランエギングと岸エギングの違い
- 仕掛けとタックルの基本構成
- 水深・潮に合わせたエギの重さの目安
- 投入からアタリを取るまでの流れ
- 反応がないときに見直すポイント
目次
ティップランエギングとは船を流してアオリイカを狙う釣り
ティップランエギングは、船を風や潮に乗せて流し、その下にいるアオリイカを専用エギで狙う釣りです。 ティップランとは、竿先の小さな変化を見ながら、船下から斜め方向に流れるエギを操作するアオリイカ狙いの釣法です。 エギを遠くへ投げて探るというより、船の流れを使ってエギを斜め下から横方向へ流し、アオリイカに見せる時間を作ります。
名前の由来は、アオリイカがエギを抱いたときに、曲がっていたロッドの先端が戻ったり、押さえ込まれたりする変化を見るところにあります。 手元に強いアタリが出ることもありますが、実際には竿先が少し戻る、ラインが緩む、重みが抜けるような小さな変化を掛ける場面も多いです。
そのため、ティップランでは「エギを動かす時間」よりも、「動かした後に止めて見せる時間」が重要になります。 底を取って、数回しゃくり、エギの姿勢を落ち着かせて、ステイ中の違和感を拾う釣りだと考えると分かりやすいです。

筆者の体験談:底取りと待つ時間で釣りが変わる

初めてティップランに乗ったとき、一番戸惑ったのは岸のエギングよりも「止めて待つ時間」が長いことでした。着底後に数回しゃくると、すぐ次の動作に移りたくなりますが、船長からは「止めて穂先を見て」と言われました。
実際に釣れたときも、手元に強く出るアタリではなく、曲がっていた穂先が少し戻るような変化でした。軽いエギのままでは底取りがあいまいでしたが、30g前後に替えると着底とステイ中の違和感が分かりやすくなりました。
この経験から、ティップランは派手なしゃくり方よりも、まず底が取れているか、止めた時間に穂先を見られているかが大事だと感じています。
ティップランと陸っぱりエギングの違い
ティップランと陸っぱりエギングは、同じアオリイカ狙いでも前提が違います。 岸ではエギを投げて広く探りますが、ティップランでは船が流れるため、エギを沈めて底を取りながら船下から斜め方向へ流していきます。
| 比較項目 | ティップラン | 陸っぱりエギング |
|---|---|---|
| 釣る場所 | 船から水深のあるエリアを流す | 堤防・磯・サーフから投げる |
| エギ | 30g前後から重めの専用エギを使う | 3.0号〜3.5号前後の通常エギが中心 |
| ロッド | 6ft台前後の短めで穂先を見やすいもの | 8ft台前後のキャストしやすいもの |
| 大事な動作 | 底取り、しゃくり、ステイ中の変化を見る | キャスト、フォール、ライン操作で誘う |
岸用のエギングロッドや軽いエギでも、浅場なら成立する場面はあります。 ただし水深が深い日、潮が速い日、船が大きく流れる日は、専用ロッドと重めのエギを使ったほうが底取りとアタリの判断が安定します。
エギングロッドで代用できるかを先に見たい場合は、ロッドの違いを確認してから判断すると失敗しにくいです。
ティップランの仕掛けはPE・リーダー・専用エギで組む
ティップランの仕掛けはシンプルです。 スピニングリールにPEラインを巻き、ショックリーダーを結び、その先にティップラン用エギを付けます。 潮が速い日や水深が深い日は、エギに追加シンカーを付けて重さを調整します。

| 道具 | 最初の目安 | 見るポイント |
|---|---|---|
| ロッド | 6ft台前後のティップランロッド | 穂先の見やすさ、30g以上を動かせる強さ |
| リール | 2500番〜3000番クラス | 軽さ、ドラグ、巻き取りの安定感 |
| PEライン | 0.6号前後 | 潮抜けと強度のバランス |
| リーダー | フロロ2号前後 | 根ズレ、結束、エギの動きの邪魔をしない太さ |
| エギ | 30g前後を基準 | 底取りできる重さ、姿勢、カラー |
最初から細かくそろえすぎるより、まずは「底を取れる重さ」「穂先を見られるロッド」「潮を受けすぎないライン」を優先します。 ここが合っていないと、アオリイカが近くにいても、エギがどこを通っているか分からないまま流されます。
水深と潮に合わせて底取りできる重さにする
ここでは、エギ選びの細かな比較ではなく、船上で釣りを成立させるための重さの目安だけを確認します。 30g前後から始め、底取りが遅い、船が流れてエギが浮く、ライン角度が寝すぎるときは重くします。
| 状況 | 重さの目安 | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 水深15m〜20m前後・潮が緩い | 25g〜30g | 着底が分かり、しゃくった後に姿勢を作れる |
| 水深20m〜30m前後 | 30g前後 | 最初の基準にしやすい |
| 水深30m〜45m前後 | 35g〜40g | 底取りが遅い日は重くする |
| 深場・速潮・風で船が流れる | 40g以上または追加シンカー | 底が取れないなら重さを足す |
軽いエギは自然に見せやすい反面、底取りが遅れたり、レンジが上ずったりします。 重いエギは底を取りやすい反面、潮が緩い日に動きが硬く見えることがあります。
どちらか一方が正解ではなく、その日の水深と潮に合わせて「底が取れて、ステイ中に違和感を見られる重さ」を選ぶのが基本です。 重さの細かい選び方は専用記事に分けています。水深別の目安や追加シンカーまで見たい場合は、そちらで確認すると判断しやすいです。
ティップランの基本の釣り方
ティップランは、投入から回収までの流れを一定にするとアタリを見つけやすくなります。 毎回やることが変わると、竿先の違和感がイカなのか、潮なのか、操作ミスなのか分かりにくくなります。
1. 船長の合図でエギを落とす
投入の合図が出たら、エギをまっすぐ落とします。 ラインを出しすぎると船の流れで大きくふくらむため、スプールから出る糸の動きを見ながら落とします。
2. 着底を確認する
ラインの出が止まる、穂先のテンションが抜ける、手元の重みが変わるなど、着底のサインを見ます。 ティップランは底取りがあいまいだと釣りが崩れやすいです。 着底が分からないときは、エギを重くするか、ラインを細くする判断が必要になります。
3. 数回しゃくってエギを持ち上げる
着底したら、ロッドを使ってエギを数回しゃくります。 大きく振り続けるより、エギが底から離れて、アオリイカに気付かせる動きを作る意識で十分です。
4. ステイして竿先を見る
しゃくった後は、ロッドを止めてエギを見せます。 この時間に、竿先が戻る、押さえ込まれる、ラインがふける、急に重みが変わるといった変化が出ます。
5. 違和感があればすぐ合わせる
明確に引っ張られるアタリだけを待つと、反応を逃しやすいです。 竿先やラインに違和感が出たら、ロッドを立てて合わせます。 乗らなかった場合も、すぐに落とし直して同じ流れを続けると、追ってきたイカを拾えることがあります。
反応が薄い日の細かい修正は、底取り・ステイ・アタリの見方を分けて確認したほうが早いです。
アタリは竿先とラインの変化で見る

ティップランのアタリは、手元にドンと出るものだけではありません。 むしろ初心者が見落としやすいのは、ステイ中に竿先が少し戻る、ラインがふっと緩む、重みが抜けるような変化です。
船が流れているため、ロッドには常にある程度のテンションがかかっています。 アオリイカがエギを抱くと、そのテンションが変わり、穂先やラインに小さなサインとして出ます。
見る場所は次の3つです。
| 見る場所 | 出やすい変化 | 合わせる判断 |
|---|---|---|
| 穂先 | 戻る、押さえ込まれる、震える | 普段の曲がり方と違えば合わせる |
| ライン | 急にふける、横に走る | 潮の動きと違う変化なら合わせる |
| 手元 | 重くなる、軽くなる | 違和感が残るなら合わせる |
アタリかどうか迷ったときは、合わせて確認したほうがよいです。 空振りしても次の投入で修正できますが、見送ったアタリはそのまま終わることがあります。
反応がない日は底取り・重さ・ステイを見直す
アタリが出ない日は、難しいテクニックを増やす前に、基本のズレを見直します。 とくに多いのは、底を取ったつもりで中層を引いているケースです。
先に見直すポイント
- 着底が毎回分かっているか
- エギが軽すぎて流されていないか
- しゃくった後に止める時間を作れているか
- ロッドを動かし続けてアタリを消していないか
周りが釣れているのに自分だけ反応がない場合、色や銘柄よりも先に、重さとステイの時間を合わせます。 同船者と同じ水深で釣っているなら、何gのエギを使っているか、追加シンカーを付けているかを見るだけでも修正しやすいです。
ティップランで必要な道具をそろえる順番
ティップランを始めるなら、道具は一気に全部そろえるより、釣りを成立させる順番で考えると無駄が出にくいです。
まずは専用エギとPEライン、リーダーを合わせます。 ロッドやリールは代用できる場合もありますが、穂先の見やすさや底取りのしやすさに差が出るため、続けるなら専用タックルへ寄せていくと快適です。
エギは専用品を基準に考える
ティップラン用エギは、通常のエギより重く、船で流しながら底を取る前提で作られています。 このページでは考え方だけに留め、具体的なモデルやカラーは専用記事に分けます。
PEラインは0.6号前後を入口にする
PEラインが太すぎると潮を受けやすく、底取りが遅れます。 細すぎると不安が出るため、最初は0.6号前後が扱いやすい基準になります。
リーダーは2号前後を入口にする
リーダーは太さだけでなく、エギの動きと結束のしやすさも見ます。 根が荒い場所や大型狙いでは少し強め、浅場で食わせたい日は細めに寄せる判断もあります。
季節と釣り場で狙い方を変える
秋は数釣り、春は大型狙いになりやすく、同じティップランでも必要な重さや探り方が変わります。 出船エリアの時期と水深を見てから、エギやタックルを合わせると準備しやすいです。
ティップランエギングのよくある質問
ティップランは初心者でもできますか?
初心者でもできますが、岸エギングと同じ感覚で始めると難しく感じやすいです。 船長の合図に合わせて投入し、底取り、しゃくり、ステイの流れを守ると、最初の1杯に近づきます。
普通のエギングロッドで代用できますか?
浅場や軽いエギを使う船なら代用できる場面もあります。 ただしティップラン専用ロッドのほうが短く、穂先の変化を見やすく、重めのエギを操作しやすいです。
エギは何gから始めればいいですか?
最初は30g前後を基準にします。 水深が浅く潮が緩いなら25g〜30g、深場や速潮なら35g〜40g以上も使います。
アタリが分からないときはどうすればいいですか?
ステイ中にロッドを動かしすぎないことが大事です。 竿先が戻る、押さえ込まれる、ラインがふけるなど、普段と違う変化が出たら合わせて確認します。
何を最初に買えばいいですか?
手持ちのロッドやリールを使う場合でも、ティップラン用エギ、PEライン、リーダーは先に合わせたい道具です。 底取りできる重さのエギがないと、ほかの道具がよくても釣りを組み立てにくくなります。
ティップランは底取りできる重さから始める
ティップランエギングは、船を流しながらアオリイカを狙う釣りです。 岸のエギングよりも水深と潮の影響を受けやすく、最初に大事になるのは、きれいなしゃくり方よりも底取りできる重さです。
30g前後のティップラン用エギを基準にして、PE0.6号前後、リーダー2号前後で始めると、船上で判断しやすくなります。 そこから水深が深い日や潮が速い日は重くし、浅場や潮が緩い日は軽めに寄せます。
まずは底を取り、数回しゃくり、ステイ中の穂先とラインを見る。 この流れを崩さずに続けることが、ティップランでアオリイカに近づく一番の近道です。
ロッド選びまで固めたい場合は、感度と穂先の見やすさを基準にティップランロッドを確認してください。

